コンセプトで考える看護の臨床判断
「ナースのように考える」を学ぶ、コンセプト・ベースド ラーニング
Thinking Like a Nurse through the Concept-based Learning
「ナースのように考える」を動画と学習フォーマットで学ぼう
人々がよりよい健康を創るために看護職が優れた臨床判断を発揮することが期待されています。このホームページでは、「ナースのように考える」を学び始めた方に向けた学習コンテンツを準備しています。私たちと一緒に、臨床判断、学びの一歩を踏み出しましょう。
文部科学省科学研究費基盤研究(C)19K10753
『「ナースのように考える」
看護大学生の臨床判断力育成プログラム開発と検証』
の助成を受け作成しています。
What’s Clinical Judgement
看護の臨床判断とは(250)
看護の臨床判断は,看護職が看護の対象となる人々にどのような実践を行うかを意思決定するための思考です。人々をよく知り、状況を理解し、人々の反応とキャッチボールするように看護を繰り出す、また看護が最適となるようにブラッシュアップしていく際の頭の中の働きを指します。看護の臨床判断の第一人者であるクリスティン・タナーは、「患者のニーズ,気がかり,健康問題について解釈し結論すること,また行為を起こすか起こさないかの判断, 標準的な方法を使うか変更するかの判断,患者の反応から適切とその場で考え出して行う判断である。※」と述べています。この教材を通して、健康の維持や疾病からの回復を支えるプロフェッショナルとしての「分析的な推論」、迅速な対応を支える「直観的な推論」、人々の人生観や好みを大切にした「説話的な推論」でバランスよく形成された、看護職らしい思考をさらに学んでいきましょう。
※Tanner, C. (2006). Thinking like a nurse: A research-based model of clinical judgment in nursing. Journal of Nursing Education, 45(6), 204-211より引用
Concept-based Learning
コンセプト・ベースド ラーニングとは(250)
皆さんは、看護師が申し送りをしている場面を聞いたことがありますか。情報を用いて患者の状況を結論し、今後の看護実践について話していますね。これはまさに臨床判断を語っていると言えます。よく聞いてみると、『この方の「呼吸」については、AとB(情報)からC(状況の結論)と考えられ、(中略)「疼痛」に関しては、D(情報)からE(状況の結論)と考えられるので、F(今後の実践)をしていきます。』と説明しています。あるまとまりを作って、情報を整理し結論を導いていますね。このまとまりが「看護実践のためのコンセプト」であり、このコンセプトのレンズを通して現象を見ることで、一見ばらばらに見える患者さんの情報を整理して意味づけることができます。この教材では、事例を提示し臨床判断の練習ができるように設計しています。コンセプトを通して臨床判断がしやすくなるように足場がけをしていますので、ぜひ挑戦してみてください。
Let‘s get started.
さあ、はじめましょう
About Our Lab
このHPを作成している研究室について
このHPは、聖路加国際大学大学院 看護教育学が運営しています。
本領域では、修士課程論文コース、修士課程の上級実践コースであるクリニカル・ナース・エデュケーターコース、博士課程を開設しています。看護教育学に興味がある院生、研究者、教育者など多くのバックグラウンドを持つ仲間が集まり、日々、臨床判断や看護実践能力の向上、看護職の成長に資する研究や教育実践開発を行っています。